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休業手当とは?休業手当を請求するための基礎知識

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休業手当とは?休業手当を請求するための基礎知識

【読んでいただきたい方】

・休業手当について知りたい方
・休業手当の金額があっているのかわからない従業員の方
・コロナ等の影響で休業を要請された従業員の方

【目次】

1. はじめに
2. 休業手当とは
3. 休業手当と休業補償の違い
4. 休業手当が支給される条件-「使用者の責に帰すべき事由」による休業
5. 休業手当はいくらもらえる?-基本的な算定方法
6. おわりに

1. はじめに

会社から突然休業を告げられた場合、
「休業手当はもらえるのか」
「休業手当は、いくら支給してもらえるのか」
「会社から告げられた支給額が思っていたより低かった」
と疑問・不満に思われることもあると思います。

今回の記事では、休業手当とは何か、どのような場合に支給が必要なのか、具体的な算定方法について説明します。

神楽坂総合法律事務所は、労働分野にも注力した法律事務所で、現に企業と従業員間の紛争も数多く経験しています。また、当事務所では、社会保険労務士と連携してワンストップで労働関係の問題をサポートしております。

休業手当をめぐるトラブルについて、わからないことがある方、不安がある方は、一度ご連絡ください。

2. 休業手当とは

休業手当について、労働基準法26条に規定があります。

労働基準法26条によれば、

  • 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、
  • 使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の6割以上の手当を支払わなければならない

とされています。

すなわち、休業手当とは、会社の責任で従業員を休ませた場合に、会社が義務として支払わなければならない手当のことをいいます。
「使用者の責に帰すべき事由」という言葉が少し分かりづらいですが、この意味については、後述します。

3. 休業手当と休業補償の違い

休業手当とよく似た制度として、「休業補償」があります。
「休業補償」と検索すると、以下の休業補償の説明のページが見つかることもありますが、休業手当とは異なる制度ですので、両者の違いを把握しておくことが大切です。

「休業補償」とは、
業務中に従業員がケガや病気になったことが原因で働くことができなくなった場合に労災保険から支給される給付のことをいいます。
この場合、企業は、療養中(労働者が業務上の負傷又は疾病による療養のため労働することができないために賃金を受けない日の4日目から数える)の平均賃金の60%を休業補償として支払う必要があります。

休業手当と休業補償は、根拠となる法律と適用場面が異なります。

  • 休業手当
    「使用者の責に帰すべき事由」がある場合に支払われる手当
    (労働基準法26条)
  • 休業補償
    業務上の負傷・疾病で働けなくなった労働者に対して支払われる手当
    (労働者災害補償保険法14条)

また、税務上の違いもあります。休業補償の場合、所得税は非課税ですが、休業手当は給与所得に該当します。

4. 休業手当が支給される条件-「使用者の責に帰すべき事由」

「使用者の責に帰すべき事由」がなければ、労働基準法26条の休業手当の対象にはなりません。

すなわち、不可抗力による休業の場合は、「使用者の責に帰すべき事由」に当たらず、休業手当の対象にならないということになります。

そして、「不可抗力」とは、

  • ① その原因が事業の外部より発生した事故であること
  • ② 事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしてもなお避けることのできない事故であること

という2つの要件を満たすものをいいます。

昨今の新型コロナウイルスの感染防止のための休業を例に考えてみましょう。
この場合でも、不可抗力による休業といえるかどうかは、具体的事情により異なります。

たとえば、
取引先の業務が一時停止するなどで材料の調達に支障が出た場合で、他の調達先がない場合や、新型コロナウイルス感染症に感染した従業員を休業させる場合、新型コロナウイルス感染症という外部の事情であって、事業主が避けることができなかった事情による休業であるといえるため、「使用者の責めに帰すべき事由」には該当しません。
国や都道府県からの休業要請が出て、それに従うために休業したという場合も同様です。

一方、
自宅勤務などの方法により労働者を業務に従事させることが可能な場合において、これを十分検討することなく休業にしたや、
取引先の業務が一時停止するなどで材料の調達に支障が生じ、他の調達先が確保できる見込みがあるのに十分な検討をすることなく休業する場合において、事業主が避けることができなかった場合には、
休業の回避について通常使用者として行うべき最善の努力を尽くしていないと認められれば、「使用者の責めに帰すべき事由」に該当します。

不可抗力による休業であったか否かの判断は、具体的事情によって異なり、判断が難しいケースもあります。その場合には、当該具体的事情を分析し、過去の裁判例に照らして、それが「使用者の責めに帰すべき事由」にあたるのかを判断する必要があります。
判断が難しいケースでは、ぜひ弁護士にご相談ください。

5. 休業手当はいくらもらえる?-基本的な算定方法

では、休業手当の額はいくらになるのでしょうか。
以下では、休業手当の支給額の計算についても確認します。

計算方法は以下の通りです。

「休業手当」=平均賃金×0.6×休業日数

原則として「平均賃金」は、

「休業前3か月間に支払われた賃金の総額」÷「その期間の総日数で割った金額」

をいいます。
(銭未満の端数が生じた場合、これを切り捨てます。)

休業前3か月間」とは、賃金の締切日がある場合は、直前の賃金締切日からさかのぼった3か月間のことを意味します。
なお、次の期間が含まれる場合、その日数及び賃金額は先述の期間及び賃金総額から控除されます。

  • 業務上負傷し、または疾病にかかり療養のために休業した期間
  • 産前産後の休業した期間
  • 使用者の責任によって休業した期間
  • 育児・介護休業期間
  • 試用期間

賃金の総額」とは、社会保険料や所得税などを控除する前の賃金の総額であり、通勤手当や時間外手当など諸手当を含みます。
ただし、次の賃金は、含まれませんのでご注意ください。

  • 臨時に支払われた賃金(結婚手当、私傷病手当、加療見舞金、退職金等)
  • 3か月を超える期間ごとに支払われる賃金
  • 労働協約で定められていない現物給与

また、総日数が分母になりますが、休業日数として数えられるのは、実際に休業となった日(稼働するはずだった日)のみです。

ここでの分母は総日数ですが、休業日数として数えられるのは、実際に休業となった日(稼働するはずだった日)しか含まれていません。
そのため、休業手当として受け取られる額は、通常の月給の6割より少なくなる可能性がありますので、ご注意ください。

事例

それでは、以下の事例において、休業手当はいくらになるでしょうか。

  • 賃金締切日:25日
  • 賃金月額(総支給額):20万円
  • 3ヶ月分の通勤手当:3万円
  • 3ヶ月分時間外手当:8万円
  • 休業日:4月25、27、28、30日の4日間(26、29日は所定休日)

上記の計算式をもとに、順に説明していきます。

①「休業前3か月間に支払われた賃金の総額」を求める

20万円×3+3万円+8万円=71万円

②「その期間の総日数で割った金額」を求める

この場合、1~3月の暦日数を用いて計算します。
31日+28日+31日=90日

③平均賃金を求める

71万円÷90日=7,888.88……
→平均賃金7,888円(銭未満切捨て)

④休業手当を求める

7,888円×0.6×4日=18,931.2
→休業手当18,931円(円未満四捨五入)

以上により、18,931円以上の休業手当の支払いが必要となります。

※ 最低補償額についてもご確認ください。

なお、賃金の一部又は全部が日給制、時間給制又は出来高給制の場合は、以下の計算式によって計算した場合の方が金額が高ければ、その額が支払われることとなります(最低補償額)。

最低補償額=「休業以前3か月間にその従業員に支払われた賃金総額」÷「その期間の労働日数」×0.6

6. おわりに

以上のように、休業手当については細かな規定があり、休業手当の対象となるかの判断が難しいケースでは、具体的な事情を各規制や裁判例に照らして検討する必要があります。
また、支給額の計算も簡単ではない場面が多いと思います。

神楽坂総合法律事務所では、社会保険労務士と協働し、会社とのトラブルを防ぎつつ、適正な額の休業手当を申請できるよう、ワンストップでのサポートを行っております。

休業手当についてお困りの際は、ぜひ当事務所の弁護士にご相談ください。

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